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Channel: 木陰でひと休み
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生きるか死ぬかでギャングを卒業

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最近観た映画3本です。
まず『ハムレット』。

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監督、脚本、主演が英国の俳優ケネス・ブラナーによる1996年の映画です。
時代が16世紀よりずいぶん後に設定されている他は原作に忠実でした(ヒマでしたので原作片手に一時停止しながら観ました。もちろん訳本と字幕付き映画です)
もっともシェイクスピアですから台詞を変えてしまってはおもしろ味も半減ですが。

ところで、どんなに悲劇の王子であろうが、むか~しむかしに読んだ子ども向けの抄訳版で見たイラストのせいか、ハムレットのイメージはわたしには前髪パッツンのおかっぱ頭でタイツにマントのまま。別の本へワープし、ロミオとして悲嘆にくれてもちっとも違和感ナシの姿です。
そんな優男ふうハムレットをK・ブラナーは本作で払拭してくれました。
映像が文字に勝った1本です。
怒り、悩み、迷い、嘆き、復讐を果たし、王位をノルウェーの王子に託し落命する。どんな姿もカッコ良かったです。

そしてシェイクスピア劇に付き物の道化ですが、ここではハムレットの恋人の亡骸を葬るための墓穴を掘る墓掘りとしてビリー・クリスタルが出てきます。
これがまたピッタリ。墓掘りの途中で出てきたシャレコウベをかざし、おもしろ可笑しく諸行無常を説く場面は早戻しして数回観ました。

映画は劇場で観ることは滅多になく、レンタルも返却が面倒でとんとご無沙汰。
専らテレビからの録画で楽しんでいます。
『ハムレット』は消さずにまた観たいと思うのですが、4時間超の長尺となるとさていつになるやら。。。



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あらすじは知っていても観ていない映画というものがどなたにもおありでしょう。
パート2以外の『ゴッドファーザー』がわたしのそれです。
大晦日から元旦にかけてパート1~3までを放送したので観ました。

いやあ、何でもきちんと観てみるものですね。
末っ子のアル・パチーノはマーロンパパに見込まれてやる気満々でドンになったとばかり思っていました。
最初は堅気で、しかも従軍し戦功もあげた国の英雄だったのですね。
パート2だけ観ていたわたしは、意気揚々と2代目ドンになったはいいがA・パチーノは予想外の苦労を強いられてそれでも奮闘する、『ゴッドファーザー』は2代目としてのいわば成長物語だとずっと思っていました。
ですから、成り行きで跡を継ぎ「ファミリー」の大義のもとに、あるいは「企業」として決断せざるを得ない様々なことに懊悩する姿に圧倒されました。

アル・パチーノもダイアン・キートンも『ゴッド・ファーザー』の登場人物は誰ひとりとして幸せにはなりません。
マフィアの世界を活き活きと描いた『グッド・フェローズ』とは対照的でした。


                『ゴッドファーザー』は重苦しい映画ですが、若いアル・パチーノが井上順に
                見えてしょうがありませんでした。
                中年のA・パチーノは・・・これまた年をとってからの井上順にそっくりで。。。
                『ゴッドファーザー』見て笑った人います?。。
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「エレイーーーン!」 「ベーーーン!」
♪シ ファ♯ レ ファ♯ シ ファ♯ レ ファ♯ 
 Hello darkness my old friend~♪

十字架でドアをロックして教会から花嫁を奪い去る。。。
有名なこのラストシーンは何度も見たことがあるものの、アル・パチーノと混同しがちなダスティン・ホフマン主演の『卒業』、これもあらすじを知る未見の映画でした。
観て知ったことがあります。
まず、ベンはエレインの母親に誘惑されたのちにエレインを好きになったこと。
母親はヒマを持て余した有閑マダムであるだけじゃなく、けっこう卑怯な女性でした。
ベンとの関係がバレたときや、若い頃の夢を叶えられなかったことを人のせいにしています。
できれば潔いビッチであって欲しかった。
それにしてもアン・バンクロフトの蠱惑的なこと。とてもサリバン先生と同一人物とは思えませんでした。あっぱれ女優魂。

全編を通して話はサクサク進み、まるでダイジェスト版を観ているようでしたが、それでも登場人物の心情は伝わりました。









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